散歩「雪景色」

 また、ニューヨークを観てしまった。クリスマス・イブにニューヨークの雪が降る雪道を歩く主人公。しかし、しかしですよ。DVDを視聴し終わって窓の外を見ると隣りの家の屋根が真っ白に雪で覆われ、雪が降っているではありませんか。ここはニューヨークではなく関東の平野部。

 東京で生まれ東京で育った私に雪は珍しく、まして積雪ともなると心浮き浮きと子供の頃を思い出します。そして、大人になった今、その浮き浮きした気分を他人に隠してすぐに外へと飛び出しました。

 雪がしんしんと降っています。積雪はすでに3cmぐらい。雪は音を吸収するのでしょうか、あたりの静けさが増しているようです。空を覆うように林立するタワーマンション群が雪に霞み、空がほんとうの広さを取り戻しています。

 すれ違う黄色いカッパを着た3歳位の男の子と手をつなぐ母親が一緒に雪を楽しんでいます。公園には子供たちの歓声。桜並木は葉を落とした枯れ枝が雪化粧。通り過ぎる私にはモノクロ映画の桜並木、うっとりとして見とれていました。

 雪国で生活をしているみなさんごめんなさい。何をのんきなことをと思われていると思います。私の一時の幻想をお許しください。

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