小説「仏教のながれ3」その5

 仏教のながれ2では、末法における二つの推測をいたしました。一つ目はお釈迦様の白法が隠れ没したのちに大転換をもたらす大白法の出現、二つ目は地涌の菩薩の活躍です。末法に入って970年たった現代人としての視点からこの推測を確認して参ります。

 まずは、原点に戻って法華経からそのヒントを探して参りましょう。「法華経」とは、原語であるサンスクリット語では「サダルマ・フンダリキャ・ソタラン」であり漢語に直訳すると「白蓮のごとき正しい教えの経」となります。鳩摩羅什(くまらじゅう:漢訳者)はこの経典の全体が秘めている哲理を示す題号とするため「妙法蓮華経」と漢訳されました。以下、法華経の現代語訳を引用します(「法華経現代語訳」三枝充悳著)。

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