映画「ベルファスト71」’71

英語→字幕 主演: ジャック・オコンネル、ポール・アンダーソン、リチャード・ドマー

 北アイルランドのベルファストは、半世紀に及ぶプロテスタント系住民とカトリック系住民による紛争が激化している。そこへイギリス軍の新兵ゲイリーが着任する。着任早々、ゲイリーはパトロールの最中、争いに巻き込まれる。

  IRAや北アイルランド問題ということなのですが、ついこの間、北アイルランド問題が解決したというニュースを聞いたような気がする。また、イギリスがEUから脱退する際にこの問題が再び勃発するのではないかということも聞いたような気がする。日本からは遠い国の問題としかとらえられない。ともかく、紛争も争いも相手を殺すという単純な結論に達してしまうことが悲しい。

映画「プライベート・ウォー」A Private War

英語→字幕 主演: ロザムンド・パイク、ジェイミー・ドーナン、トム・ホランダー

 レバノン内戦や湾岸戦争など世界中の戦地を取材した実在の女性記者メリー・コルビンの半生を映画化した作品。人びとの関心を世界の紛争地域に向けたいという彼女の思いが十分描かれている。また、彼女はPTSD(心的外傷後ストレス障害)にも苦しめられていた。戦地の女性や子供が最大の犠牲者である。

 わずか80年前に日本も戦争を始めた。戦前、満洲国の牡丹江で私の母は平和に暮らしていた。満洲国の関東軍は南方戦線に徐々に引き抜かれていたが、昭和20年8月9日、日ソ中立条約を一方的に破ってソ連軍が侵攻してきた。一夜にして戦場となった満洲は一般の女性や子供たちが想像したくないほどの悲惨な目にあった。

映画「残された者―北の極地―」Arctic

英語→字幕 主演: マッツ・ミケルセン、マリア・テルマ・サルマドッティ

 映画の解説に「飛行機が墜落し北極にたった一人で取り残された男を描いたサバイバルドラマ」とある。原題がArctic(北極)であるので北極のどこかであろうけれども、極寒の中、まわりは雪景色でこちらまで寒くなってしまう。

 私がジェット機で初めてヨーロッパへ行ったときはアラスカのアンカレッジ経由であった。その後、ヨーロッパへは直行便になりシベリア上空を飛ぶようになった。ジェット機の窓から見える景色に人影を見つけることはできない。シベリア上空でジェット機が不時着したら生きて帰れないだろうなと思った。まさに、そんな思いを肯定するようなシーンの連続であった。