映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」At Eternity’s Gate

英語→字幕 主演: ウィレム・デフォー、ルパート・フレンド、オスカー・アイザック

    南フランス、アルルの風景は光輝いてみえる。画家フィンセント・ファン・ゴッホはどんな光をみてたのだろう。もちろん、彼の作品から黄色が基調であったことが推測できる。昨日の映画のフェリメールは白が基調であった。ゴッホが生きているうちには作品が評価されなかったのだから、映画の日本語の題名「ゴッホの見た未来」は死後のことを暗示していて見事だと思う。いったい、どなたが邦題を考えたのでしょう。なお、原題は「At Eternity’s Gate」で直訳「永遠の門で」である。また、映画ではピアノの音が強く激しく流れていてゴッホの孤独感、怒り、焦燥感を観客にいだかせる。映像と音楽が一体となる映画の利点をうまく利用した素晴らしい作品だ思う。

映画「真珠の耳飾りの少女」Girl with a pearl earring

英語→字幕 主演: スカーレット・ヨハンソン、コリン・ファース、トム・ウィルキンソン

  美しい映像だ!映画なのにまるでフェルメールの絵画を観ているよう。監督はそのことを意識していたんでしょうね。こちらに伝わってきました。また、17世紀のオランダは国が繁栄していたから絵のパトロンがいたし、街にも活気があってそれも映画から伝わってきました。

  やはり、経済的な発展があればこそ芸術も盛んになるんでしょう。かつて日本に来たフェルメールの絵画を何回か観に行きました。そのときの印象があって映画の映像に重なります。また、フェリメールのアトリエが映画で再現されていてとても参考になりました。私も鉛筆画を描きますが、経済的に余裕がないと創作に打ち込むことができませんね。

映画「ラスト・ディール美術商と名前を失くした肖像」Tumma Kristus

フィンランド語→字幕 出演: ヘイッキ・ノウシアイネン、ピルヨ・ロンカ、アモス・ブロテルス

  フィンランドの首都ヘルシンキで小さな美術店を営む72歳のオラヴィを中心にした物語。彼は家族よりも仕事を優先にして生きてきた。そんな彼がオークションで1枚の肖像画に出会う。これに孫がからんで面白い展開になる。

  しかし、映画の終わりには私の涙が止まらない。72歳の老人と孫の関係というか世代の交代劇である。老人の孫に贈る優しさと、北欧らしく静かに営まれる人生が悲しみを倍加させる。それが私の涙の理由である。