映画「歩いても 歩いても」

主演: 阿部寛、夏川結衣、YOU

 年老いた両親の元に集う家族の次男という役で阿部寛。この両親のもとに次男夫婦と長女夫婦が集ってくる。映画の進行にあわせて長男のことがわかってくる。何気ない日常の中、それぞれの人生が語られてゆく。

 さて、この映画は遠い昔の懐かしさを思い出させてくれる。私が小学生の頃、親戚の家に親の兄弟が集まった。大人たちは昔のことにお酒も加わり歓談している。私には見知らぬ大人たちと「イトコ」という同じぐらいの年齢の子たちとのぎこちない語らい。どうにも居心地が悪かった思いがある。親戚関係を理解した頃、両親は亡くなって親戚が集まることもなくなった。歩いて行くしかない。

映画「カラスの親指」by rule of CROW’s thumb

主演: 阿部寛、村上ショージ、石原さとみ

 これは手の込んだ詐欺師のお話しです。映画の後半で巧妙に仕組んだ詐欺が成功し観客としてはホッとしたところなのですが、詐欺が成功して喜ぶのは観客としては後ろめたい気分なところに「カラスの親指」が畳み掛けます。直木賞作家の道尾秀介の代表作の映画化だそうです。

 これ20世紀フォックス映画の作品です。映画の最初に20世紀フォックスのお馴染みの映像と音楽を聴き、懐かしい気がしました。若い頃、何回この映像と音楽を聴いて映画に没頭していったことでしょう。日本の東映、大映、日活とそれぞれありましたね。

映画「麒麟の翼〜劇場版・新参者〜」

主演: 阿部寛、新垣結衣、溝端淳平

 なかなか面白い展開の作品でした。と思ったら、東野圭吾のミステリー「加賀恭一郎シリーズ」第9作の映画化だそうです。東京の日本橋、翼のある麒麟像横の石造りの欄干に血に染まった白い折り鶴を意味ありげにして死んでいった男の捜査から始まりまる。阿部寛が演じる刑事「加賀恭一郎」が活躍します。

 残念ながら東野圭吾氏の作品を読んだことはありませんが、きっと読者を惹きつける作風なのでしょう。映画は十分に楽しめました。しかし、日本橋の上を高速道路が通っているのは何とかならないものでしょうか。以前、高速道路を地下にするという運動があったように記憶してますがどうなったのでしょう。それと、江戸時代の浮世絵に出てくる太鼓橋の日本橋を近くに再現してもらいたいなあと思っています。