映画「希望の灯り」In den Gängen

ドイツ語→字幕 主演: フランツ・ロゴフスキ、ザンドラ・ヒュラー、ペーター・クルト

  きょうはドイツ映画です。旧東ドイツのライプツィヒ近郊にある巨大スーパーマーケットで働き始めた青年を中心にした映画。ドイツ再統一(1990年)後の旧東ドイツの地域を描いている。事実、中年男性ブルーノが東ドイツ時代は長距離トラックの運転手だったと語るシーンがある。しかし、心優しい同僚たちがいることがこの映画の見どころで、実に静かに時が過ぎて行く映画である。

 ドイツ映画を観ていると見覚えのある俳優をよく見かける。ドイツは俳優の層が薄いのか、ザンドラ・ヒュラーもペーター・クルトも知っている。特にペーター・クルトは連続テレビドラマ「バビロン・ベルリン」でヴォルター上級警部役を演じて凄味のある演技をしていた。この映画でも存在感のあるいい演技であった。

映画「黄金のアデーレ 名画の帰還」Woman in Gold

英語→字幕 主演: ヘレン・ミレン、ライアン・レイノルズ

 主人公のマリア・アルトマンは実在の人物で1916年にウィーンに生まれたとあります。監督はサイモン・カーティスで、彼はBBC放送のドキュメンタリーでマリア・アルトマンを知り、映画化を進めました。それにしても、オーストリア政府を相手取っての絵画返還要求とは実に面白い。法の下の正義、英語でJustice 、ドイツ語でGerechtigkeit。これでオーストリアの宝であった名画が個人に返還されたのは実に素晴らしいことだと思います。独裁国家では絶対にあり得ないこと。

 さて、戦前のウィーンでの事件であったので私の期待通りドイツ語を聞くことができました。僕はドイツ語が大好き!

映画「天才作家の妻-40年目の真実」The Wife

英語→字幕 出演: グレン・クローズ、ジョナサン・プライス

  ノーベル賞受賞を知らせる電話がかかってくるところから映画は始まる。夫の作家ジョゼフはノーベル賞の授賞式が行われるストックホルムに妻と息子と出かけて行く。ストックホルム滞在中に夫婦関係が微妙に変化して行く様はミステリー仕立てで見ごたえがある。妻は小説家としての才能がありゴーストライターとして夫を支えていたのだ。

  しか〜し、妻の方が才能があることを認めた夫の立場は辛いものがある。私には耐えられない。私も小説を書くが妻は読みもしないし無関心である。もちろん、私は天才作家ではないから映画のようなことはなく、無関心でいてくれることは好きなことができるのでありがたい。