小説「仏教のながれ2」その3

 なお、五時八教の五時とは、お釈迦様の説かれた時期を五期に分類したもので次の通りでございます。

1.華厳時→成道より21日間、華厳経

2.阿含時→12年間

3.方等時→16年間、大日経、金剛頂経、大集経等

4.般若時→14年間

5.法華涅槃時→8年間、法華経、涅槃経

 参考までに法華経は、無量義経を開経とし、普賢経を結経としています。すなわち、無量義経はお釈迦様が法華経を説かれる直前に説かれ、普賢経は法華経が説かれた直後に説かれたのでございます。

 また、天台大師は法華経の根本義である一心三観、一念三千を開き顕(あらわ)しました。天台大師は当然のことご自身が像法時代に生きていることを承知しておりました。そうでありますので像法時代のあとの末法の始め「後の五百歳」を認識しておられました。それで天台大師は「後の五百歳遠く妙道に沾(うる)おわん」と法華文句巻一の上で釈しております。(続く)

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