小説「仏教のながれ3」その1

 ここでは、これから仏法をダイナミックに展開する前に、まず仏法の基本的な法理である「九識」について予備知識として紹介させていただきます。一般に我々は物事を識別するのに六識があります。この六識の中に「意識」という心の世界があります。仏法では心の世界にさらに第七識、第八識、第九識があることを示しています。

第六識まで→眼識、耳識、鼻識、舌識、身識、意識

第七識→末那識(まなしき)

第八識→阿頼耶識(あらやしき)

第九識→阿摩羅識(あまらしき)

 眼識とは、色境を縁として物の区別・異同を分別する識のことで、要は眼で見て分別する心の作用を意味します。耳識は声境に縁したとき声を分別する識、鼻識は香境に縁したとき香を分別する識、舌識は味境に縁したとき味を分別する識、身識は触境に縁したとき触って分別する識です。ここまでは当たり前のことですね。

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